ウォシュレットを勝手に掃除してみた結果……

サラリーマンである以上、転勤のリスクは誰にでも伴うものだ。うちは絶対に大丈夫なんてありえないことである。そうありえないことだから、仕方ないのだ。新築の建売物件を購入して半年後に、夫が関西に転勤になることだって。

始めは夫に単身赴任してもらうことも考えたけれど、夫によると転勤先からこちらに戻ってくることは難しいとのことだった。定年までずっと単身赴任なんて夫もかわいそうだし、子供たちと過ごせる時間だって短くなってしまう。私たちは散々話し合った結果、購入したばかりの家を手放すことに決めたのだった。

そうなると、せめて少しでも、一円でもいいから高く売りたいものである。そのためには、新築同然にキレイな状態で売りに出さなくてはならない。私はまだ木の香りが残る新しい家をさらにピカピカに磨き上げるべく、大掃除を始めた。

たかが半年と高を括っていたけれど、半年と言っても、結構汚れているものだ。毎日使う水回りは特にそうだ。その中でも、我が家は私以外全員男なので、トイレがひどかった。ウォシュレットと便座の隙間にも汚れがあるような気がしたので、ウォシュレットを勝手に掃除してみたのだけど…。その結果、ウォシュレットで隠れた部分にピンク色のカビが生えていたので、ぞっとしてしまった。どうしてこんなところに?うちの男どもの誰かがウォシュレットめがけて放尿したのだろうか。あり得ない。だけどあり得る。アイツか?それともアイツか?いや、まさかのアイツか?犯人捜しをはじめたら何だかイライラしてきた。やっとのことで掃除を終え、ウォシュレットを再び戻そうとしたのだけど…どういうわけか、ウォシュレットは元あった位置にハマらなくなってしまった。無理やりはめようとしても、なかなかハマらない。…困った。

結局ハマらないまま、私はトイレ掃除を中断した。きっと、次の家主がうまいことはめてくれるだろう…。と願ってやまない。